船窪小屋をたずねて4 -北葛乗越→船窪小屋-

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北葛乗越を前に、とても素敵な2人に出会った。

お互いに元気をチャージできたようだ。

すっかりハツラツとした心を携えて、北葛乗越を登った。

<2日目 北葛乗越→北葛岳>

面白い2人だったなぁ。

また会えたらいいな。

そんなことを考えて、ニヤニヤしながら北葛乗越を登っていく。

キスゲ

ちょうど見ごろのニッコウキスゲにも遭遇した。

そういえば、今年はまだ霧ヶ峰のニッコウキスゲを見ていない。

急に、霧ヶ峰が恋しくなった。

山にいながら他の山を想うなんて、山に失礼だ。

でも、山を下りたら大好きな霧ヶ峰に行こう。

次の休みの予定が決まった。

1時間ほどだろうか、白いガスの中から、聞き覚えのある声が・・・

ライチョウだ!!

登山道の真ん中に、ライチョウの姿を発見した!!!

(ライチョウを探せ!)

ライチョウ見えるかな

(よーく見ると、画面中央にいます。小さく映ってます。

ハイマツと地面に同化して、目立ちません。)

コロんとした愛らしい見た目。

私にとって、「会いに行けるアイドル」はライチョウだ。

登っていくと、ライチョウも登山道を登っていく。

うめ「逃げないの?」

ライ「・・・・(タタタタタッ)」

うめ「どこまで行くの?」

ライ「・・・・(タタタタタッ)」

うめ「ねぇ、」

私と一定の距離を置いて、山頂へ歩いていくライチョウ。

うめ「案内してくれてるの?」

ライ「・・・・(タタタタタッ)」

普通ならハイマツの中へ逃げていくことが多いライチョウだが、なぜか今回は登山道をひたすら登っていく。

うめ「あなた、神様なの?」

ライ「・・・・(タタタタタッ)」

・・・完全にジブリ入っててすみません。

別に何の宗教を信じているわけではないけれど、自然の中には神様がいると思える瞬間がある。

きっと神様の化身か、お使いなんだろうなぁ。

勝手にそう思いながら、ありがたがってライチョウの後について登った。

北葛岳

あっという間に北葛岳のピークに到着。

蓮華岳からここまで、2時間ほど。

<2日目 北葛岳→七倉岳>

ここから七倉までは、コースタイムで2時間くらい。

また下って登るんだなぁ~

その先が小屋かなぁ~

天気がほんの少し回復したので、のんびりとそんなことを考えて下り始めた。

それにしてもライチョウ、ずっと私の道案内をしてくれている・・・

うめ「どこまで案内してくれるの?」

そう聞いたら、道端の岩に登って、風に乗って遠くへ。

ライ「・・・(サー)」

神様は、羽ばたきもせずにハイマツの森へと消えていった。

うめ「あーりーがーとーう!!」

あらゆる生物にたいして話しかける癖を、今さら直そうとは思わない・・・

でも、話しかけているところは、誰にも見られたくない。

知らない人から見たら、きっと不審者だと思うの。でもいいの。

七倉乗越

少しずつガスが切れることも多くなり、遠くの景色が見えるようになってきた。

すると、目の前に山が現れた。

あれが七倉乗越か!

よーし、乗越ちゃうよ~ん♪

遠くから見た感じ、いくつかピークを超えるようだ。

「偽ピーク」とやらに惑わされないように、気をしっかり持とう。

そう言って、気持ちを入れ替えて登りに突入した。

立山と青空

登っていると、ガスが切れ、青空まで見えるようになってきた。

ずっと白い世界にいると、空の青がとても美しく見える。

しばらく、空の色に見とれていた。

花と道しるべ

あとどのくらいで七倉のピークだろう?

でも、晴れてきたから、もうどこまで歩いたっていいや。

やっぱり晴れの日の山歩きは気持ちいいなぁ~

午前の針ノ木谷の必死さはどこへやら、のんびりと歩いた。

顔はにやけていたに違いない。

幸せな気分で歩いていると、七倉岳山頂に到着した。

七倉ピーク

<2日目> 七倉岳→船窪小屋とテン場とその後

ここからすぐに小屋だ。

お腹もすいたし、早く一息つきたいなぁ~

船窪小屋まで

すぐに分岐に到着。

小屋への分岐

小屋番さんが私を見つけて鐘を鳴らしてくれた。

嬉しくなって、気づいたら走り出していた。

到着したら、お茶を出していただいた。やったぁ♪

お茶を飲み干すと、長めの一日に、終止符を打った気分になった。

時計は14時15分を指していた。

少し遅いお昼ご飯、昨日食べようと思っていたジンギスカンと白米。

傷んでいないか心配だったけど、大丈夫だった。

隣で自炊していた方が、ナスの漬物とキュウリをくれた。

山で生のものが食べられるというのは、すごくありがたい。

ひたすら感謝した。

ご飯のあとは、囲炉裏を囲みながら、ベテランの登山者の方のお話しに混ぜていただいた。

山について思うことはみんなそれぞれ、すごく充実した時間だった。

夕飯時となり、そろそろテン場に戻ろうとしていたところ、小屋番さんがスイカをくれた。

「2日遊びにきてくれたので、スイカあげるっ」

今年初めてのスイカ。嬉しい。みずみずしくてすごく美味しい。

「今度は泊まりに来てね。そしたらもっと色々わかると思う」と言っていただいた。

どうしよう、心に沁みすぎて涙が出そう。

暖かさに包まれて、私はテン場へ戻った。

テン場には、私のほかにもう1張しかなかった。

テン場からの夕日

平和だなぁ。

こうして当たり前のように一日が終わっていく。

私が笑おうが泣こうが、山にいようが里にいようが、陽は昇ってまた沈んで、それをずっと繰り返す。

そんな当たり前のことを、すごく平和で、ありがたいと思った。

すっかり日が暮れたので、テントに入った。

明日は下山。下山か。下山ね。

山の基本は早出早着だけど、好きなだけ寝ていよう。

帰りたくないな。

そう思いながら、知らない間に眠っていた。


5へつづく

うめこ

    
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