ジンバブエの伝統楽器「ムビラ」っていったい何?

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先日、ジンバブエの伝統楽器「ムビラ」のライブに行ってきた。

普段は儀式のときしか演奏しないという奏者のシンボッティさんが、遠路はるばる来日して演奏を聞かせてくださるということで、こんな素敵な機会はそうないぞ!と思い、足を運んでみた。

ムビラはアフリカ南部ジンバブエのショナ族に1000年以上前から伝わり、土着信仰の儀式で使われる伝統楽器らしい。

最初はどんな楽器なのかまったく想像がつかず、勝手に太鼓みたいなものだと思っていたら、全然違った(失礼)。

今回の写真はフライヤーを撮影したものを使用させてもらったが、その表紙には「MBIRAは 聖典のようなものだ MBIRAのなかに この地球で起こる すべてのことを みることができる」とあり、どんな音なのかずっと気になっていた。

どんな楽器なのかというと、木の板に金属のピンと棒が乗っていて、それをはじいて音を出すのだけれど、言葉で説明するのは非常に難しいので、気になる人はこちらのサイトを見るといいかも。

Mbira Junction

雨乞いの曲、ハンティングの曲、戦争を止める祈りの曲、食べ物の曲…

演奏は、同じフレーズを繰り返したかと思えば、ときに少しずつ、ときに急激に変化して、目をつぶって聴いていると、体が溶けてなくなっていくような錯覚に陥った。

音楽を聴くときは、次に何のコードが来るのか、どういった流れになっていくのかを想像しながら聞いてしまうことが多くて脳みそを使うけれど、ムビラの音は逆で、何も考えないというか、瞑想状態というか、そんな感じだった。

古来より土着信仰の儀式で使われてきたムビラも、イギリスの植民地時代には土着のものが嫌われて排除されたこともあったため、そこでムビラを捨ててしまった人もいるそうだ。

そうした歴史もあるので、今回演奏を聞けたのは、奇跡だと思う。

1000年以上も前から伝わるムビラの音色は、何光年も離れた星の光に似ていた。

ムビラは、神や精霊と人をつなぐもの、生き抜くための智慧や力を受け取ることができるものなのだという。

だからシンボッティさんは普段「演奏」という形式でムビラを奏でることはなく、伝統的な儀式以外では決してひかないそうだ。それが、伝統だから。

ただ最近では、普通の楽器として演奏されることも多くなってきたようで、どこの国でも伝統を守り続ける人と伝統の中に新しさを取り入れていく人はいるみたいだ。

最後に「ハンティングの曲」の説明の中から心に残っている言葉をひとつ。

「ハンティングでは獲物だけではなく、狩場に行くまでの道もハンティングしなくてはならない」

これは、生きている過程のあらゆる場面にあてはまる言葉だと思う。

何をするにしてもそう。結果だけではなくて、結果に至るまでにどうするのか。

結果はあくまでも過程の延長線でしかないのだから、お前はどんなラインを描くんだ?と問いかけてくる言葉。


7月3日まで各地でライブをやるようなので、気になる方は以下リンクへ。

シンボッティ・ムビラ・ライブ/RINOS MUKUWURIRWA SIMBOTI JAPAN LIVE TOUR 2017

    
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