酵母日記日記7

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3月30日(土)

最後の出勤日を迎えた。

雨。

冬の仕事もついに終わりと思うともの寂しい。

「どうせ心が満ちることなどないのだから、この雨で隙間を埋めよ」と言うのか、雨は降り注ぐ。

詰め所の味噌汁セットやコップなどの私物をまとめて、ひと通りコースを滑り、この冬を振り返っていた。

帰り際、事務所やその他諸々のお世話になった人たちに挨拶をしていたら雷が鳴った。

最後まで荒れてくれるんだから。

仲良しの女の子が、「また会いましょー!」って元気にハグしてくれた。

私のウェアはびしょ濡れで、その子はフリースだったから「濡れちゃうよ」って言ったんだけど、それでもハグしてくれるその子を素敵だなと思った。

すごく嬉しかった。

仕事後、スキー場で働く先輩2人とコーヒーを飲みに出かける約束があり、その前に酵母日記へ寄り道。

「今日で仕事納めだったんです」と言ったら

「近くに来ることがあったらまた寄ってくださいね」と。

「もう少し白馬にいるのであと1度か2度きます」

そんな話をして、今日はクランベリーとくるみのパンを購入。

こうして酵母日記に来て、パンのいい匂いに包まれながら他愛のない話をする時間は、すごく貴重だった。

「元気そうじゃん、なに女の子みたいな格好してんの?」ってしゃあしゃあと言う先輩、片や「今日で仕事納め、もう当面スキーはいい」とスイッチの切り替えが早い先輩。

二人の顔を見て、話をしていたら、しんみりしていたのは何処かへ飛んでいった。

そのあと白馬のトークイベントに参加するため、待ち時間で腹ごしらえ、早速パンを食べる。

刃物がないので丸かじり。

トークイベントの内容は少し残念で、それはまた別の機会に書きたいと思う。

帰宅、就寝。

3月31日(日)

雨は雪に変わり、白馬は白に包まれていた。

明日になれば寮を出ていかなければならないので、1日片付けをする予定だった。

荷物をまとめたり色々やって、朝ごはんにスライスしたパンを食べる。

 やはりこれは、切って食べたほうが美味しい。

せっかく雪降ったし、1本滑ろうかな、どうしようかな…よし、1本だけ上から下まで滑ろう!そう決心して準備した瞬間、一本の電話が鳴った。

「雪降って、かくかくシカジカなので、来てもらえると助かる」

「え?」

というわけで、最後の最後まで仕事をしたのだった。

仕事と言っても、やったのは詰め所の片付けくらいなんだけど。

昨日、あれほど意を決してお別れした人たちと、また会ってしまった笑

会ってしまったので、結局最後まで一緒にいた。

ちゃんと挨拶できなかった人にも挨拶ができて良かった。

とりあえず、終わった。

自分のやるべきことは、やった。

4月1日(月)

午前のうちに撤収を済ませ、お世話になった寮の女将さんや、事務所のスタッフの皆さんに最後の挨拶。

たくさんの人に、いろいろな形でお世話になった。

白馬は私を青空で送り出してくれるのかと思いきや、午後から雪。

シーズンの終わりを雪で締めくくるのも悪くないなと思いながら、白馬をあとにした。